劇団四季・加藤敬二さんのワークショップケビン・スペイシーの底力

2017年06月28日

ミュージカルの俳優は音の中で生きるのです。

ミュージカルっていうと「歌とダンスとお芝居と」って考えがちですが…いえいえ、アルファベットで"MUSICAL"と書いてよくよく眺めてみて下さい。

ほら、

MUSICAL、AL取ったら"MUSIC"

要はそれだけ音楽が重要だということです。

楽譜が読めなくても歌はうたえる?

はい、歌えます。

声が魅力的でハートがあってセンスが良い人なら、下手に楽譜に縛られてる人よりよっぽど感情を揺さぶる歌を歌えます。

でもね、ミュージカルの場合、芝居の背景にも音楽が流れていたりするのです。

それを無視してはミュージカルは成り立ちません。

その音楽に無頓着ではいけないのです。
音楽がストーリーを運ぶのです。

その音楽とうまいこと共同作業ができると、同じ空間にいる観客と共有し、共振が起きるのです。

だから、

ミュージカルのクリエィティブ・スタッフは楽譜から情報を読み取る力があるべきです。

俳優ならば、

舞台上のたった一歩、その一歩をどのタイミングで踏み出すか。

音楽のどの音を使って役の心情を示すのか。

一音一音が心臓の鼓動と共に息づくのです。

カフェで勝手に流れているBGMとは違うのです。

ミュージカルの俳優は音の中で生きるのです。

水の中で生きる魚のようなもの。

水は流れているのです。
自分も泳いでいるのです。

このことを、アタマでなく心身で受け取れる人はステキです。
同じ空間(稽古場)に居てワクワクします。

そんな人と時間を共有したいものです。ね?



utanochikara at 18:09│ミュージカル | 音楽
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